昨今、公教育ではプレゼンテーション力の育成が重要視されています。しかし、それらの方法の中に音楽演奏を伴ったものはまず見られません。
音楽家や音楽教師も、演奏=パフォーマンスと捉えているため、演奏を含めたプレゼンテーションにあまり関心を持っていないと思われます。
そこで、音楽教室として、ICTを活用したプレゼンテーションに取り組みました。
ーS.Oさんの発表までのプロセスー
S.Oさんにとって初めての発表会。
ドラム演奏曲は、彼女が好きなアニメやボカロ曲のメドレーに決定しました。
選んだ曲について話をしていると、S.Oさんは心からアニメやボカロが好きであることが判明します。
「感動を発信する力」について、かなり高い潜在的な能力がありますが、現時点の演奏表現力ではなかなか伝わりにくいため、思いついたのがアニメやボカロに関するプレゼンテーションをバックに演奏するというパフォーマンスでした。
S.Oさんが通う学校ではプレゼンに力を入れていて、かなり慣れている様子。生徒と講師が一緒に楽しみながら取り組めました。
使用したプレゼンソフトは、preziです。
発表後、「こんなに本気でプレゼンを作ったのは初めてです」という言葉が印象に残りました。
【手応えを感じた点(ドラム講師 鈴來正樹)】
ードラム講師としてー
・ドラムの技術だけを身に付けるのではなく、ドラムを通じて自分を表現するための一歩として、
非常に有意義な試みでした。
・将来、この記録映像を見た時、演奏のみならず、その時の思想や日常の表情が一緒に蘇る。
音楽教室のオプションサービスとしての可能性を感じています。
ー音楽教育者としてー
・今の公教育現場ではなかなかすぐにはできない取り組みです。
・「主体的・対話的で深い学び」を実現するというアクティブ・ラーニングの事例として可能性を感じます。
・ICT機器は必要不可欠です。
・プログラミング教育で育成されるといわれている論理的思考力や創造性、問題解決能力。
それらがこの一連のレッスンの中で確実に培われていました。
・教育界におけるトレンドワード満載の活動であり、今後の展開に期待できます。
音楽教室の発表会における映像活用はすでに珍しくはありませんが、深見友紀子ミュージック・ラボでは、デジタルをさらに推し進めた内容を考えました。
ーシュンキくんの発表までのプロセスー
保護者が撮影したシュンキくんの映像データを映像編集ソフト(iMovie)に並べる。
そこにドラムで演奏する曲ファイルを貼り付けて、曲に合う映像を選び、トリミングする。
さらに欲しい映像を保護者にリクエストをしたり、レッスン時に撮影したりして、映像全体をブラッシュアップする。
出来上がりは予想以上に面白く、思わず周りの人に見せたくなるマイムービーになった。
コンサート当日は、このマイムービー(音声はミュート)をバックに、ドラム演奏を行った。
シュンキくんは、映像に負けないようなインパクトあるドラム演奏を披露し、練習した時期の日常の様子が映像として記録されることにより、本人にも家族にも非常に思い出に残るパフォーマンスになりました。
今回は講師が動画編集をしましたが、保護者の世代には映像編集に長けた人が増えていますので、新たな映像活用の方法として提案します。
このアンサンブル「ゴーストバスターズ」では、「ピアノ&ドラム」「シンセ&ドラム」の先にあるものを目指し、音楽教室における電子技術を媒介にした異年齢の子ども同士のコラボレーションが実現しました。未就学児童がiPadでギターと効果音を担当しています。特にギターについて、 iPadを使用することによって技能の制約を解消することができます。顔合わせから本番まで2ヶ月半、練習回数は顔合わせ1回、練習3回。
電子打楽器HANDSONICで「ようかい体操第一」をリアルタイムにリミックス
「Beat it!」「Thriller」をミュージシャンによるシンセ、電子ドラムとアンサンブルします。発表会ではこうしたアンサンブルを幾つか実践しています。
一般の音楽教室では第1ステージまでなので、さらに一歩進んだ電子テクノロジーを活用したアンサンブルを提案しました。
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真っ黒楽譜を使った実践(打ち込み楽譜)に興味をもつ小学校3年生男児の実践
Youtube視聴+作曲ノート+自宅でのピアノ練習+遠隔にいるピアニストからのアドバイス(Dropboxによる映像のやり取り)
小学校1年生女児によるピアノ発表会における自己紹介
ピアノ発表会における自己紹介のスタイルとしてお勧めです。
レッスンで先生に言われたことはすぐに忘れてしまいがちです。ロイロノートを使ってレッスンでの注意事項、演奏映像、講師の模範演奏等を記録し、家庭での練習における手がかりとして活用することによって、子どもの自主的に学びを促します。さまざまな楽器のレッスンに応用可能です。
中学生にも人気の高い、→Pia-no-jaC←の「Time Limit」をピアノと電子打楽器HANDSONICでアンサンブルします。
『『月刊ピアノ』のマンスリー5のデータを編集し、ピアノの演奏のバックサウンドにしています。生徒が演奏するパートをミュートし、その他のパートの音量、テンポなどを調整するだけでアンサンブルになります。
Macのお絵かきソフト「キッドピクス」を作って描いた絵を音楽に合わせて、ストーリーのあるスライドショーにしました。
使用楽曲 「コダマ達」「歓迎されざる人々(アニメ・スレイヤーズ NEXTより)」