子どもたちにとって最も身近なものである「絵本」。一方、保育には何の関係もなさそうな電子機材・楽器ーこれらを組み合わせました。サンプラーのエフェクト機能で読み手の声も効果音のように表現しています。
ピアノ演奏が得意でない人がピアノでポップなリズム感をつくり出すのはなかなか難しい…。一方、吹奏楽部や軽音部などでドラム演奏経験がある(女子)学生は増えています。そこで、ピアノ+電子ドラムで、子どもの歌をよりポップにする試みを行いました。
ピアノ伴奏にHandSonicでリズムをつけました。ドラムの場合と比べて、演奏経験の有無に関係なくすぐに叩くことができます。
HandSonicパッドに音楽(「ヨーでる ヨーでる ヨーでる ヨーでる ようかいでるけん でられんけん」)を割り当て、同じ速さで順番に盤面を打って演奏しました。D-BEAMコントローラーには「ウィッスッ!」を割り当てています。3人で演奏している『ようかい体操第一』は、左〜主旋律、中央〜ドラム、右〜クラッシュシンバルです。
「さんぽ」「夢をかなえてドラえもん」
京都女子大学児童学科(深見友紀子研究室)卒業研究 芳賀美砂 「合奏において低音楽器がない時の工夫のひとつとして」
教員・保育者養成機関での合奏等において、新たな電子機器によって低音・ベースパートを補充することが可能となります。
iPadを使用する利点として、
1.従来使用してきた電子キーボードやハンドソニック・電子ドラムなどの電子楽器に比べて格段に軽量であり、持ち運びが容易であること
2.さまざまな音源が内蔵されていることにより、演奏する曲ごとにベース音やリズム音などを選択できること、
3.鍵盤技術に頼らず、ベースや打楽器、その他の楽器の補充もできること、が挙げられます。
保育現場への導入する際には、
1.音を拡大するためのスピーカーやケーブルを常備しなければならないこと、
2.モバイルPCやスマートフォンの液晶画面はガラスでできているため、使用時の子どもの安全や取り扱いに配慮すること、
3.(電子キーボードと比較すると)鍵盤数や液晶画面の大きさも限定されるため、子どもがそれぞれGrageBandを利用して音楽を楽しむためには複数のiPadが必要となること等、幾つかの課題が考えられます。
(芳賀美砂 卒業研究抄録集から編集)
深見友紀子ゼミ(2014年度)3年、あいうえおんがくたい(井上千桂子、内田紫都香、北村菜那、酒田亜希奈、田月歩乃香、田中美有、田村梨紗、中山咲良、宮本ひかり、米田萌恵)
深見友紀子ゼミ(2013年度)3年 由良実輝・山元亜寿華・深見科子
1人で弾くよりもドラムを付けると弾きやすい。盛り上がる部分は感情がより入りやすくなります。
深見友紀子ゼミ3年 由良実輝・山元亜寿華・深見科子
Garage Bandというアプリのコードの伴奏機能、録音/編集機能を使って簡単に音楽を楽しめます。
児童学科専門科目「保育研究法」(2010年度、2011年度)
絵本の読み聞かせの際に、電子キーボードでBGM演奏や効果音を付ける活動を紹介します。
ちょっと一工夫して既存の楽曲を入れたり、長調・短調を使い分けたり、学生が作曲した曲を使用したりしています。
絵本の読み聞かせでは、実際には音や音楽を使用せず、その紙面から音や音楽を想像するべきであるという意見がありますが、堅苦しく考えすぎです。こうした活動で習得した知識や技術は、オペレッタを作る際の選曲や日常の保育に生かすことができるので積極的に取り入れていただきたいと思います。
『子どものうたピアノ弾き歌い ベスト50』(音楽之友社、2011年4月刊行)の中から著作権が消失した6曲と、小学校歌唱共通教材から3曲の模範演奏を制作しました。
このコースの楽曲は CC: 表示・非営利・改変禁止ライセンスで提供しているので、改変をせず、また非営利利用に限り、自由にダウンロードした動画を第三者と共有していただけます。幼稚園教諭・保育士・小学校教員等の採用試験の準備に、教員・保育者養成機関でのレッスンに活用してください。
このコースには、採用試験でよく出題される「バイエル」60番以降の楽曲の模範演奏映像と注釈付き楽譜が載っています。集団レッスンだけでは学生のピアノ実技力が伸びないと悩んでおられる先生方、このサイトを学生の予習や復習に活用させたり、教材として組み入れた指導を考えてみてください。
代表的な子どもの歌7曲をサンプルに、ピアノ弾き歌いと歌唱の模範演奏映像、注釈付き楽譜、より良い歌唱のためのアドバイスを掲載しました。採用試験の準備に、教員・保育者養成機関でのレッスンに活用してください。