ワンポイント・アドバイス

しゃぼんだまとんだ やねまでとんだ やねまでとんで こわれてきえた

低い音域から始まり、また起伏に富んでいて、意外と歌いにくいフレーズです。

まず、口をしっかり動かして、母音の発音をはっきりとさせ、それぞれの母音をよくつないでなめらかに歌いましょう。言葉がぼそぼそと切れ切れになったり、2小節単位でフレーズが切れてしまわないように、フレーズ全体がひとまとまりになるような歌い方を心がけることが大切です。

また、このフレーズ中の一番高い音「レ」の音の高い響きを、最初の歌い始めからしっかりイメージして、できるだけ、このフレーズ全体を通して、その響きの高さを保って歌ってみてください。音は上がり下がりがありますが、響きはそれにつれて上がり下がりさせず、常にできるだけ高い響きを保つようにすると、高い音もスムーズに出せるようになるはずです。

動画による解説

うまれてすぐにこわれてきえた かぜかぜふくな しゃぼんだまとばそ

「かぜかぜ…」の部分は、高い音が続き、音が下がってしまったり、きれいな声が出なかったりしやすい部分ですが、直前の「こわれてきえた」の歌い方が影響しているということも多いにあります。「こわれてきえた」の部分は、音がだんだん下がってきますが、音は下がっても声の響きまで暗く落としてしまってはいけません。声の響きは明るく保ったままで歌いましょう。すると、次の「かぜかぜ」の高い響きに、すっとつながっていけるでしょう。

また、直前のブレスは決してがんばって吸わないようにし、「こわれてきえた」の「た」の口の形のまま、鼻と口の両方からすばやく吸います。自然に胸に息が満たされるように吸えると良いですね(より良い歌唱へのFAQ「呼吸のトレーニング法」を参照してください)。

そして、「かぜかぜふくな」は、口をはっきり開けて、さらっと歌いましょう。高い音だからがんばって出そうとすると、余計に出なくなります。喉やあごに力を入れないで、息をしっかり出して、最後の「しゃぼんだまとばそ」まで気をゆるめずに歌いきってください。

動画による解説