2014年7月21日
ワークライフバランスの実現を進めている人たちが、「18時には仕事を終えて帰りましょう」と言っているのを聞くと、申し訳なく思ってしまう。私の場合、大学での労働時間(あくまでも授業について)は、月曜日10時35分から木曜日の16時30分で、しかも18時まで授業があるのは火曜日だけ(2014年度前期)、数字上は“ウルトラ短時間労働者”だからだ。
ワークライフバランスとは、ワークを効率的に行って、ライフの時間を長くし、充実させるということらしいが、オンの時、私は本気を出さない。私の仕事相手はまだ知識のない大学生なので、常に伴走状態である。真剣ではあるが、私は全速力では走れないし、効率を求めることはできないのである。そして、全速力で走らないからこそ見える景色があったりする。
一方、オフの時は、自分のペースでできる。別の仕事にのめり込んだり、考え続けたり、反対にぼっーとしたり、海外に出かけたり、本を読んだり、ヨガをしたり、買い物したり、人と会ったり、いろいろである。
音楽家はオンの時には自分の練習はできないし、音楽の研究者はオンの時にはなかなか研究できないはずだ。
公式には“ウルトラ短時間労働者”なので、もしライフがワーク以外の時間だとすると、ライフはすごーく長くなる。ただ私の場合、別の仕事や仕事関係の本を読んだりしている時間は、ワークの時間より長い。それをワークに含めてしまうと、”ウルトラ長時間労働者“に転落する。
別の仕事には、楽しくて時間を忘れるような内容のものもあれば、苦しいもの、仕方なくやっているものもある。だから、ワークがどのぐらいになるか、算出するのは本当に難しいのだ。
大学の授業であるワークと、楽しくて時間を忘れるようなワークだけしたいなぁ。そして、定年後は楽しくて時間を忘れるようなワークだけをしたいものです。