9月11日
大学の先生って夏休みは仕事がないと思われがちだが、実は保育系学部の教員には、保育実習巡回という体力を消耗する仕事がある。前期の授業とテストが終わった後、保育実習をしている学生たちを訪ねて“指導”をするのだ。
正式名を“巡回指導”というこの“指導”。音楽の教授である私にはまったく指導力がない。だから、保育所を訪ねて「お世話になります」とご挨拶して、「頑張ってね」と学生を激励する。
ひたすらその繰り返しを、今夏は13か所で行った。
13か所廻ったなかで、今年、ダントツに印象に残ったのが「朱七保育所」。
何が驚いたって、一歳児たちが煮野菜などの食べ物を手でつまみ、一人で丸ごと食べていたのだ。
「ここはモロッコ?」
京都市内にこういう「野生児」がいっぱいいる保育所があるなんて・・うれしくなった。
私もよく人参一本を研究室で丸かじりしたり、(人が見ていなければ)おかずを手で食べたりする。しかもその手をあまり洗わない。おかけで免疫力がついたのか、私は大人になってから一度も下痢をしたことがない。嘘のようなホントの話。
「朱七保育所」のご飯は凄い。食材が生きている!!!
もし私がこの保育所の近所に住んでいて、就学前の子どもをもつ専業主婦だったら、このご飯を食べに通わせたいと思うだろうなぁ。一人の主婦が来る日も来る日もこれだけのメニューを考えて、食材を調達し、調理していたらノイローゼになるよぅ。
そのご飯のすばらしさを見てください。
ゼロ歳児からの味覚づくり